●そば猪口 「そば猪口」と呼ばれる焼き物の器は、そば汁を入れる器には違いないが、そもそも「そば猪口」とは、祝儀や会席の膳の向付(むこうづけ)として、このわたや酒盗、和え物、酢の物などを盛って出されたものである。「猪口(ちょく)」という文字が文献上に登場するのは、江戸時代の寛文年間(1661~1673)。これが、そば汁の器として使われるようになったには、寸法の手頃さなどから蕎麦屋が利用しだし、「そば猪口」と呼ばれるようになったのは、明治時代以降とされている。秀吉の、朝鮮征伐に従軍した鍋島直茂が帰国の折に李参平以下十八姓の陶工をつれてきて、有田の地にはじめて磁器窯を開かせたのが元和二年(1616)で、染付猪口が焼かれた。
●古伊万里 肥前有田内外皿山産磁器の初期のもの。その創製は元和・寛永頃で有田皿山はわが国の磁器創始の地である。伊万里の名は付近の伊万里港より移出されたことから起こったものである。この磁器はまず染付から起こり、正保に赤絵も始まっており、多くの古伊万里は染付の上に赤絵をほどこしてある。正保頃から長崎を経てヨーロッパにも輸出され、これが我が国の磁器の海外貿易の最初となった。
●染付 白地の素地にコバルト(呉須)による絵付けをし、その上に釉薬(上釉薬)をかけて、高火度の還元焼成(炭素が多く酸素の欠乏した不完全燃焼の火焔で焼く)をすると青色に発色するので、中国では青花・青華磁と呼び、わが国では染付と呼ぶ。
●古伊万里の染付ソバ猪口です。みじん唐草紋のソバ猪口です。高台に成化年製と書いてあります。そばにおいて楽しめる器です。江戸時代の陶工の技をお楽しみ下さい。
●サイズ 口径8.3cm 底径4.5cm 高さ6.3cm
●商品状態 中古品 経年による擦れ、小キズ、汚れ、色むら及び写真による若干の相違はご了承願います。
●付属品 なし
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