●懐石 茶事に出す料理のこと。懐石の語は、修行中の禅僧が温石を懐中にいれて腹中を暖め、空腹や寒さをしのいだということに因み、一時しのぎ程度の軽い食事の意。
●向付 向付 向こうとか向鉢ともいう。お刺身などの料理を入れる器で、膳の向こう側中央へのせるでこの名がある。金襴手、祥瑞をはじめとする中国の陶磁器のほか、和物では唐津、織部、志野、楽をはじめとして多くの種類の焼物が使われる。夏はガラスの器を用いることもあり、自由な取合わせで客の目を楽しませる。
●織部焼 安土・桃山期から江戸初期にかけ、千 利休の高門の茶人でありまた武人であった古田織部正重然が美濃陶工を指揮し作りあげた個性豊かな陶器。文禄・慶長を中心に焼かれた個性的な形状と文様のものである。織部焼は桃山文化を背景に普及していくが、元和元年に織部が没するととともに、変化を重んじた作意的技巧は衰えていった。
●美濃焼 岐阜県の旧土岐、可児、恵那三郡で焼かれる陶磁器の総称。古代須恵器窯に始まり、室町時代末に瀬戸から加藤与三兵衛景光が来て窯を築き、本格的な隆盛の源となった。当初は黄瀬戸、志野、織部など茶陶が多く焼かれたがやがて日常雑器が中心となった。
旅枕 茶入の形の一種。姥口、円筒状の単純な姿であるが、茶人が小形の旅枕に見たてて名づけたものと思われ、そのほとんどは背中に穴をあけて床柱に掛け、掛花入れとして用いるが、草庵風の代表的なものの一つである。
●サイズ タテ 11.0cm ヨコ 16.0cm 高さ 5.0cm
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